日本の好景気と株価上昇はいつまで続く?過去のアメリカを参考に予想してみた。

2012年12月に安倍政権が誕生しアベノミクスが始まってから現在まで、日本の景気拡大は続き、1960年代後半の「いざなぎ景気」を超えて戦後2番目の景気拡大期間の長さとなりました。

昔の景気拡大期と比べ実質GDP成長率は低いものの、ゆっくりと着実に景気は拡大してきています。

日銀の黒田総裁のもと、インフレ2%を達成するために大規模な金融緩和をしたことで、為替はアベノミクスが始まる前の1ドル=70円台から一時は1ドル120円台まで円安になり、日経平均株価はアベノミクス相場以前の8000円代から23000円代まで大幅に上昇しました。

為替が円安になったことや世界的な好景気のおかげで日本企業の業績も大幅に拡大しました。

ここまで日本経済の拡大が続いてきて、ひとつ疑問に思うのは「この日本の好景気や株高はいつまで続くのか?」ということです。

今から株を買おうとしている人の中には、「もうそろそろ日本株は下落し始めるのではないか」と考えて購入に踏み切れない人は多いと思います。

そこで今回は、過去の好景気の時のデータを分析して、日本経済の拡大と株高がいつまで続くかを予測してみたいと思います。

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日本経済とアメリカ経済は似たような動きをしている

現在の日本は景気が良いですが、これは日本に限らず世界的に見ても言えることです。基本的に日本が好景気になるときは世界的に好景気になっているときです。

なので、世界的に景気が悪くなれば日本の景気も悪くなります。

そこで今回は、世界経済の中心であるアメリカを例として日本の経済と比較してみたいと思います。

日本とアメリカのGDP成長率推移

グラフを見てみると、2000年以前の日本経済はアメリカの後追いをしているような形に見えます。

日本のバブル経済(1986~1991年)の前には、アメリカのレーガン大統領によるレーガノミクスで好景気が起こってました。そして、日本のバブル景気崩壊(1991~1993年)より先にアメリカの景気が悪くなっていたようです。

1997年のアジア通貨危機では、日本は影響をモロに受けてマイナス成長になっていますが、アメリカではITバブルの真っ最中でむしろ好景気でした。

2000年には、アメリカでITバブル崩壊が起こり日本とアメリカの景気が悪くなりました。

2008年には、リーマンショックが起こり日本とアメリカの景気がかなり悪くなりました。

こうしてみると、2000年以降はアメリカと日本の経済は同じような動きになっていることがわかります。

日本の株価とアメリカの株価を比べてみる。

日経平均とNYダウの連動性のグラフ

NYダウの単位はドル、日経平均の単位は円です。通貨は違いますが数値はほとんど変わらないので一緒に表示してます。

NYダウと日経平均株価は、2000年以前は大きな差がありましたが2000年以降は似たような動きをしていることがわかります。

基本的にはNYダウを基準としているようで、NYダウより日経平均が高くなるとその分だけあとから日経平均が下がり、NYダウより日経平均が安くなるとその分だけあとから日経平均は上がります。

つまり、日本株を考えるときはNYダウを参考に考えればいいというわけです。

現在の日本の株高は、アメリカの株高が続く限り継続するというわけです。

以上のことから2000年以降では、日本の経済成長と株価はアメリカと似たような動きになっていることがわかりました。

アメリカの景気後退前に現れるサイン

不況の前には米国で逆イールドが発生する。

アメリカ経済が不況になる前にはいつも同じような現象が起こります。

それは、米国債の長短金利差が逆転する逆イールドと呼ばれるものです。

上のグラフはイールドカーブ(利回り曲線)と呼ばれるもので、横軸は償還までの年数で縦軸は国債の利回りです。

通常であれば、上のグラフのように償還までの期間が長い国債のほうが金利が高くなります。

しかし、不況が近づくとイールドカーブの形がおかしくなってきます。

上のグラフはリーマンショックがおきる少し前の時期のイールドカーブですが、短期国債(1年債や2年債)の金利が長期国債(10年債)を上回っています。

長短金利差のグラフ

上のグラフは、長期国債の金利(10年債)から短期国債(2年債)の金利を引いた値をグラフにしたものです。赤い線は景気後退入りの時期を表したものです。

景気後退に入る前に長期国債の金利から短期国債の金利を引いた値がマイナス、つまり逆イールドになっています。上の3回の景気後退局面をみても、逆イールドが起こってから逆イールドが解消されるまでにはだいたい1年から2年程度かかるようです。

今現在(2018年9月時点)の長短金利差は0.2%ほどまで縮小しているようですので、年内には逆イールドが発生する可能性があります。

なぜ逆イールドが起こるのか

先ほどのグラフにもありましたように、1年債の金利が高いのは短期金利は政策金利の影響を受けやすいことがあります。

基本的に不況に入る前には利上げをしていて、政策金利(FF金利)が高くなっているので、それに合わせて短期国債(1年債)の利回りは高いままになっています。そして、償還までの期間が長い債券ほど政策金利の影響を受けずらく需給によって価格(利回り)が決まります。

かつて、FRBが利上げでFF金利を上げているにもかかわらず、10年債の金利が上がらない状態が続き、当時のFRB議長のグリーンスパンさんは「謎だ」と発言したことがありました。

その時の10年債の金利が上がらなかった理由は、アメリカ以外の低金利に悩む国々が高利回りのアメリカの10年債を買い続け、10年債の価格が上昇(利回りは低下)したためだと今では考えられています。別の言い方をすればイールドハンティングが行われていたわけです。

状況的には、今の世界の状況と似たものがあります。

今はアメリカが利上げ中で短期国債の金利は上がっていますが長期国債の金利の上昇は短期国債と比べると緩いです。

やはり、欧州や日本はまだ金融緩和を継続しており、自国の国債の利回りは低い状態ですので、アメリカの金利の高い10年債などを買っているようです。

なので、今回も長期国債の金利が上がらない問題は起こると思います。

逆イールドが起こるとなにが問題なのか

逆イールドが起こると、短期金利と長期金利の差で利益を得る銀行の収益が圧迫されます。

お金を貸し出しても利益が出ないなら、利回りの高い金融商品を買ったほうが良いので、そちらにお金が流れることになります。

企業などはお金を銀行から借りにくくなり、新たな事業などを始めることができなくなります。そうなるとお金が回らず経済が停滞気味になります。

また、銀行は高い金利や手数料がとれるところにお金を回すようになり、本来なら投資しないような事業、金融商品にまで手を出すようになります。

リーマンショックが起きたときは、低所得者に高利回りでお金を貸して住宅を買わせるというようなひどいことをして利益を得ていました。しかも、この債権を証券化して投資家に売るということまでやってしまいました。

この証券は利回りが高いため、当時の低金利に悩んでいた投資家たちが買ってしまって、結局は住宅バブルがはじけたときに投資家が大損をしてしまったということです。

それに付け加えてリーマンブラザーズが破たんしたこともアメリカ経済には大きな打撃を与えました。

今後いつ逆イールドが発生するのか

では、今後いつ逆イールドが発生するかを考えていきたいと思います。

まず、現在の米10年債利回りは2.9%程度で、2年債の利回りは2.7%程度です。なので利回り差は0.2%ほどになります。

今後、利回り差が縮小するとすればアメリカが利上げをするときです。

先ほど話したように、米10年債の利回りは今後大きく上がるということはないと考えますので短期国債の利回りが上がることで金利差が縮まってきます。

FRBは利上げをするときに1回につき政策金利(FF金利)を0.25%ずつあげていきます。政策金利を上げると短期・長期国債の金利が上がりますが、短期国債の金利のほうが上がりやすく、一回の利上げのたびに0.15%ずつ利回り差が縮んでいくと言われています。

ということは後2回利上げをすると、金利差が0.3%縮まるり0.2-0.3=-0.1%。つまり逆イールドが発生する可能性があります。

最近のアメリカの景気は減税効果もあり順調で、賃金・インフレ率ともに上昇してきているので、年内は予定通り9月と12月に利上げをすると考えます。

なので、今年の終わりごろには逆イールドが発生する可能性が高いです。

そうなると2019年は逆イールドが続いて、景気後退に入るのは2020年になる可能性が高いです。

日経平均はいつまで上がるのか

次は日本株がいつまで上昇するか考えていきます。

長短金利差と日経平均株価のグラフ

※赤い線が逆イールドのはじまりを示します

日本株は逆イールドが発生してから、1年半から2年後くらいの間に下落し始めるようです。

2000年のITバブルの時は、逆イールドが始まったのが1998年6月ごろで、その後は逆イールドは解消されましたが、2000年2月頃に再び逆イールドが発生し2000年4月中旬に株が下落し始めました。逆イールド発生から株価下落までの期間は1年10ヶ月でした。

2006年の米国不動産バブルの時は、逆イールドが2006年2月頃に始まり、2007年7月頃から本格的な株価下落が起こりました。逆イールド発生から株価下落が始まるまでの期間は1年5ヶ月でした。

となると日本株のピークは2020年夏頃になると考えられます。

ただ、最近はFRBが逆イールドの議論を行なっているようですので、長短金利差の逆転と株価下落は少し後ずれするかもしれません。

まとめ

結論としては日本の景気は2020年までは持つということになりました。

2020年は日本でオリンピックがある年ですし、その年に景気が悪くなるのはなんか嫌なので、2021年まで何とかもってくれないかなと思ったりします。

でも最近のアメリカの景気の良さを見ると逆イールドの発生が早まりそうで怖いです。景気が良いことが結果として不況が来る時期を早まらせるというのはなにかジレンマがありますねw

日本株に関しては、ピークもだいぶ近づいてきているみたいなので日々の動きを注視しながらやっていこうと思いました。

株が下がった時は絶好の仕込み時です。その考え方をこちらにまとめているのでよかったらどうぞ。⇒【株は下がった時が買い時!株が今後どのくらい安くなるか、仕込むタイミングはいつか考えてみた】

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コメント

  1. […] リーマンショック直前、米国のイールドカーブは逆イールドでした。「経済な日々」というブログから勝手にグラフを拝借させて頂きました。リーマンショック直前のイールドカーブは […]